貝類

益田の海岸付近に生息している主な貝をご紹介します。益田の海岸で貝がらが拾える貝一覧については「ビーチコーミング」の欄をご覧ください。

また、貝類は非常に種類が多いので、コンプリートまで今しばらくお待ちください……

 

※貝類は漁業権が定められていますので、採取して持ち帰らないようにしましょう。

 

二枚貝

 

チョウセンハマグリ(マルスダレガイ科)

殻長:~12㎝

益田には中須海岸の砂中に大型のハマグリが生息し、「鴨島(かもしま)はまぐり」と呼ばれるブランドものになっている。そのすべてが「チョウセンハマグリ」という種類のもの。東京湾などの湾内で獲れる「ハマグリ」と比べ外洋性が強い。

益田のチョウセンハマグリは、豊富な砂や栄養を運ぶ高津川などの河川の恩恵を受けて生息しており、「森・川・海」をつなぐ自然環境保全活動を展開しているアンダンテ21にとってもシンボル的存在である。

益田産チョウセンハマグリは、厳格な漁獲制限が設けられており、7㎝以上の大型のみを伝統的な磯見漁(いそみりょう)によってとっている。

 

イワガキ(イタボガキ科)

海岸の沖にあるテトラポットや防波堤、岩などについているカキ。大型になる。

一般にカキと言えば冬が旬で、養殖が盛んな「マガキ」であるが、本種の旬は夏で、天然ものも多い。

 

イガイの仲間(イガイ科)

ムラサキインコ(左)、ムラサキイガイ(右)

益田での呼び名:タチガイ

益田周辺では「タチ貝」の名前で、みそ汁などで親しまれている貝。地中海料理などで使われる「ムール貝」もこの仲間。

岩場や岸壁にくっついて密集する。そのため、船などにくっついて外国から入ってきて日本に定着した「外来種」も多い。ムラサキイガイやミドリイガイ、カワヒバリガイなどが外来種の例である。

 

巻貝

 

ビワガイ(ビワガイ科)

砂浜域に生息する貝で、益田では中須海岸や持石海岸でよくみられる。くだものの枇杷または楽器の琵琶に形が似ていることからこの名前がある。この貝は貝としては珍しく貝殻の形で雌雄が見分けられる貝で,左の細長いのがオスで右の太短いのがメスである。

ニナ(ニシキウズガイ科の総称)
益田での呼名:ニナ 関東:シッタカ(尻高)磯玉 九州:ビナ 
正式には益田のものはクボガイ、コシダカガンガラ、イシダタミなどニシキウズガイ科の5~6種類の巻貝の総称。磯場に多い。
塩ゆでにしてつまようじやマチ針で中身を食べる。

ちなみに、川に住みホタルのエサとして有名な「カワニナ」は、川にすむニナに似た貝という意味で、これは正式和名である。

ボべ(カサガイ目の総称)

益田での呼び名:ボベ、ボベ貝(一般にはヨメノサラ、傘貝など) 
益田のものはベッコウガサガイ、マツバガイ、ウノアシなど多くのカサガイ類の総称 一枚貝のように見えるがれっきとした巻き貝の仲間。
海岸にある岩場やブロックなどの、水がかかるかかからないかくらいのところに張り付いている。
茹でてそのまま食べるより炊き込みご飯にしたボベ飯が美味 外磯のボベより内磯のボベの方が旨い。

 

アワビ(ミミガイ科)

益田での呼び名:左からオン貝(または黒)、メン貝(または赤)、マテ貝(または赤) 
正式和名は左からクロアワビ、メガイアワビ,マダカアワビ。
海中の岩などに張り付いており、潜水漁でとる。
刺身にしてコリコリ感が強いクロアワビが一番高価。
一番深い所に住み日本産で最も大きくなるのがマダカアワビで、かって高島で2.5㎏のマダカアワビが獲れたことがある。(殻の長さ約25センチ、洗面器サイズ)