貝がらを集めてみよう!

 

師匠の佐々木さんと貝がらをひろいにやってきたアンちゃん。

 

益田でひろえる貝は何しゅるい?

「アンちゃん、さっそくだけど日本には何しゅるいの貝がいると思うかい?」

「そうね。わたしが知ってるのはアサリ、シジミ、ハマグリ、ホラガイ…それにカキにサザエにホタテにアワビ!知らない貝もたくさんいるだろうから、10倍して全部で80しゅるいくらいかな。」

佐々木さん 「ははは、それっぽっちしかいないなら、わしは50年も貝集めをしていないよ。その100倍の約8000種類の貝が日本にいるんだよ。世界まで入れると10万種類と言われているよ!」

アンちゃん 「ひょえ~!10まんしゅるいですか!ちなみにこの辺では何しゅるいの貝がひろえるんですか?」

佐々木さん 「わしは益田の周辺だけでも700種類の貝をひろってきたよ。その気になれば100種類くらいすぐに集まるさ。」

アンちゃん 「そんなに拾えるんですね~!!」

佐々木さん 「そう、たくさん種類があるから、すぐに全部紹介することはできません。だから時間をかけてじっくり紹介していこう。いずれは、益田のビーチコーミングでひろえる貝ずかんを作るのがわしの夢だな。」

※ということで、このページは佐々木さんが貝を拾って時間がある時に随時更新していきます。東京オリンピックまでには完成したいところ…

 

「貝」の元祖?タカラガイ

「佐々木さ~ん!さっそくかわった貝をひろったよ!」

「おっ!これはお宝だね!その名も”タカラガイ”のなかまだよ。こちらでは、形からネコガイやネズミガイともよばれています。」

タカラガイ科
益田ではネコ貝とかネズミとか呼ばれる。日本で見つかる88種のタカラガイ類のうち益田周辺海岸で現在22種が確認されている。元々ほとんどのタカラガイ類は熱帯性の種類で日本へはプランクトン状態の幼生時に暖流に流されてやってくる。近年発見域が段々北上していることから地球温暖化指標生物として注目されている。益田の浜で見つかるのはほとんどがメダカラガイという小型種だが運がよいと6センチにもなるホシキヌタやヤクシマダカラという大型種に巡り会える可能性もある。

 

アンちゃん 「ネコとネズミ…正反対ね。でも、タカラガイなんて名前がつくくらいだから、きれいな貝がらのタカラガイは昔のひともお宝のように思っていたのね。」

佐々木さん 「お宝どころか、昔はお金として使われていたんだよ。」

アンちゃん 「貝がらがお金ですか!?それはお宝ですね。やっぱり現金がいちばん!」 

佐々木さん 「まあ、今はお金としては使えないけど、珍しい種類のタカラガイはコレクターの間では高値で取引されているよ。ちなみにアンちゃんは【貝】っていう漢字はもう習ったよね。実はこの漢字はタカラガイの形からできたものなんだよ。」

【貝】のなりたち

佐々木さん 「アンちゃんはまだ習ってないかもしれないけど、【買】、【購】、【販】などお金や取引に関係する漢字に【貝】が使われていることが多いのは、貝がらがお金として使われていたからなんだ。」

アンちゃん 「じゃっかん無理があるような気がするけど、たしかにタカラガイの形から【貝】の字が出来たのね。【貝】の元祖のような貝なのね。」

 

瑠璃色の旅人 ルリガイ

 「わ~い!ここにきれいな貝がらがたくさんあるよ!」

 

ルリガイ(アサガオガイ科)
大変美しい青色の薄い殻を持った貝で秋に益田の海岸に漂着することがある。自分の出した泡のイカダにぶら下がり沖合を浮遊しながらギンカクラゲ、カツオノカンムリといった青色のクラゲを食べて生活をする。極稀に同じ仲間で平べったいアサガオガイ、小型で青色濃いのヒメルリガイも共に見られる。

 

「これはルリガイだね。秋にまとまって打ちあがることがあるよ。この貝は色もきれいだけど、もっと面白いのは波に乗って旅をするんだよ。泡を出して浮遊しながらクラゲを食べているらしい。」

アンちゃん 「貝って底でじっとしているイメージだけど、ただよいながらクラゲをたべるんですか?なんか想像できないなあ。」

 

恐怖!? 貝を食べる貝

「あっ、ちょうちょみたいな貝がら。これは分かるよ。ハマグリだよね。」

チョウセンハマグリ(マルスダレガイ科)

「そう、チョウセンハマグリだね。益田の名産【鴨島はまぐり】の稚貝で、わしらアンダンテでは調査を行っているよ。くわしくはいきもの図鑑のページを見てね。色々なもようのパターンがあってきれいだろう? 大きなチョウセンハマグリのからは、昔は白い碁石(ごいし)を作るのにもつかわれたんだよ。」

アンちゃん 「あれ?このハマグリ、全部おなじ場所に穴があいているよ。ハマグリってこんな穴があったっけ?」

佐々木さん 「これはもともとある穴ではなくて、ある生き物があけたものだよ。どこかに落ちてないかな…?あっ、あった。」

ツメタガイ(タマガイ科)

アンちゃん 「でんでんむしみたいな貝がらですね。でも、この貝がかたいハマグリに穴をあけるんですか?」

佐々木さん 「このツメタガイはハマグリのような2枚貝が大好物で、エサとなる貝をみつけるとからだで巻き込んで捕食します。その時、先がやすりのようになった舌で、貝がらに穴を空けるんだ。」

アンちゃん 「う~ん、信じられないなあ。でも想像すると怖い!」

佐々木さん 「穴をあけるまでかなりの時間がかかるだろうから、ツメタガイは辛抱強い性格なんだろうね。」

アンちゃん 「ある意味、見習わないといけませんね。あっ、この貝がらにも穴が開いてるからツメタガイの仕業だな!」

 

砂浜に散る桜 サクラガイ

「わ~、かわいいピンクの貝がらがあるよ!」

サクラガイ(ニッコウガイ科)

標準和名のサクラガイにくわえ、カバザクラ、モモノハナガイなどのピンク色の貝がらをもった種の総称。

貝がらは非常にうすくこわれやすい。

「これはサクラガイのなかまだね。ビーチコーミングの花形で昔は【桜貝の歌】なんて歌もあったんだよ。益田では秋に津田海岸などでよく拾えて、殻の後方に2本の白い線が入ったカバザクラという種類がほとんど。大型のベニガイという種類が拾えることもあるよ。」

アンちゃん 「きれいな貝だけど、拾える場所がすくないのね。」

佐々木さん 「サクラガイは海岸のちょっと沖の砂地に住んでいます。それが死んだら貝がらが流れついてくるんだけど、すごく貝がらがうすいから、波や海岸の石ころで壊れてしまうんだよね。だからひかくてき波のおだやかで石が少ない砂浜でないと拾えないんだよ。昔は持石海岸でもたくさん拾えたみたいだけど、最近は海岸に砂がへって石ばかりになったからね。」

アンちゃん 「やっぱりかわいい乙女は繊細なんですねー。あっ、割れちゃったあ…」