サケのなかま
アユ、サケ、マスのなかまです。背中のうしろ側に、あぶらびれと呼ばれる、ちいさなヒレがあるのがとくちょうです。海と川を行き来する生態があります。
キュウリウオ目キュウリウオ科アユ属


アユ
学名:Plecoglossus altivelis altivelis
地方名:アイ
全長:23cm
生息場所:益田川河口~中流、高津川河口~上流
解説:高津川だけではなく、日本の川を代表する魚。寿命は1年しかない。秋から冬に、川の下流で卵からかえり、海まで流れていく。冬の間海で過ごした子アユが、春に川をのぼって、夏に成長しふたたび川を下って卵をうむ。川にいる間は、主に川底の石についたコケを食べるため、川によって味がちがうとされている。高津川のアユはおいしいと評判。
サケ目サケ科サケ属


サケ
学名:Oncorhynchus keta
全長:70cm
生息場所:益田川~高津川 河口~中流
解説:食卓でおなじみの魚だが、寒い地方もすむため高津川には少なく、南限に近いとされる。高津川では、毎年数個体が確認される程度。益田川でもまれに見られる。海で成長し、川には卵をうむために上ってくる。


ヤマメ / サクラマス
学名:Oncorhynchus masou masou
地方名:ヒラメ
全長:20cm(ヤマメ)、60cm(サクラマス)
生息場所:益田川および高津川の中流~上流(サクラマスは高津川の河口~中流)
解説:サケと同じく海と川を行き来するサクラマスのうち、川で一生をすごすものがヤマメ。ヤマメにはパーマークと呼ばれるもようがあるが、サクラマスは銀化とよばれるシルバーの体色になる。ヤマメは基本的に水の冷たい上流にすんでいるが、海にまでは降りずに、ダムや川の本流で銀化するヤマメもいる。高津川流域で、海に下りるサクラマスはとても少なく幻の魚である。


アマゴ / サツキマス
学名:Oncorhynchus masou macrostomus
地方名:吉和ビラメ
全長:20cm
生息場所:益田川および高津川の中流~上流
解説:ヤマメの亜種で、小さな赤い点あるのが特徴。本来高津川にはおらず、瀬戸内海側の川に生息しているが、過去に行われた放流によって高津川や益田川にも生息している。もとからいたヤマメと交雑してしまい、遺伝子汚染の問題もある。近年はアマゴの放流はされておらず、サツキマスも確認されていない。(サツキマスの写真は、太田川水系のダム湖産)
サケ目サケ科イワナ属


ゴギ
学名:Salvelinus leucomaenis imbrius
全長:20cm
生息場所:高津川上流
解説:高津川を含む、西中国山地の源流にすむイワナの仲間。世界のイワナの中でも、もっとも暖かい場所にすむ種類のひとつ。虫食い模様が頭まであるのが、他のイワナと比べて特徴的。もともとはアメマスという魚で、サケのように川と海を行き来していたが、氷河期から地球の温度が上がるにつれて、水の冷たい山奥にすむようになった(陸封)。島根県絶滅危惧I類。